刊行物

【会報】海夫通信45号発行しました

NPO法人霞ヶ浦アカデミーの会報「海夫通信」45号を2024年8月に発行しました。

2008年の設立から発行しており、今回で45号となりました。以下にコンテンツの一部を紹介いたします。詳細はリンクのPDFファイルをご覧ください(画像をクリック!)

梶無川のPFAS大丈夫?その2

環境省が取りまとめた「令和3年度公共用水域及び地下水のPFOS及びPFOA調査結果一覧」において、茨城県の梶無川(行方市、上宿橋)地点で有機フッ素化合物PFAS(PFOS+PFOAの合計値)が1リットル当たり54ナノグラム検出された。海夫通信44号では、飲み水の安全性についての不安を書いた。分解されにくい物質で、体内への蓄積性もあるのだそう。発癌性が懸念され、動物実験においては曝露した動物の胎児に影響を及ぼすことなどの報告もあるという。

「行方市でPFASが検出されたと聞き、大変だ」と令和5年度中に行方市水道局に問い合わせた。その際はPFASの測定は行っていないとの回答を得ていた。令和6年度になり再度問い合わせたところ、各浄水場につき年1回、PFASの測定を行うことが決まったという。既に順次測定しているそう。測定するのは上水。取水した水(浄水場での処理前)は測定されない。電話口で担当者は「暫定の基準値(飲料水、河川および地下水のいづれにおいても暫定目標値:1リットル当たり50ナノグラム)を超えておらず、3~4ナノグラムの検出にとどまっているから安心してほしい」と話す。

続き本誌をお読みください。

特集霞ヶ浦導水事業

北浦へ導水事業を拡大するって、ホント?

霞ケ浦と那珂川、利根川を二つの地下トンネルで結び新たな水源確保を目指す「霞ケ浦導水事業」。漁業者は事業に反対していましたが、東京高裁の勧告により2018年4月に和解が成立し、国と漁業者側が話し合いをしながら事業を進めることになりました。霞ヶ浦がきれいになるか分からない、生物多様性も破壊するこの事業について、北浦へも拡大するという話が聞こえてきました。

茨城県議会一般質問(要旨)
霞ヶ浦導水事業
柗田千春議員 北浦の水質浄化のための堅倉立坑から巴川を経由しての北浦への通水工事や水力発電施設の設置が必要だと考えるが、所見は?
政策企画部長 北浦への通水には、整備費用の整理や現行計画で期待される西浦の水質浄化への影響評価など解決すべき課題も多い。水力発電施設の設置も費用対効果の確認が必要であるが、提案内容は国に伝えていく。
(いばらき県議会だよりNo.228)

茨城県議会で潮来市、行方市選出の柗田千春議員が一般質問で霞ヶ浦導水事業について取り上げました。右側に示したのは「いばらき県議会だより」の掲載内容です。

柗田千春議員は大学卒業後から額賀福志郎衆議院議員の秘書。2007年から2期、潮来市長を務めています。実は議会で霞ヶ浦導水事業が取り上げられる1年前に、額賀福志郎氏が国立環境研究所の研究者を議員会館に招き、霞ヶ浦導水事業を北浦に拡大した場合の水質浄化効果についてヒアリングしたとの情報を得ています。

導水事業の効果について国交省はわずかCODが0.4mg/L低下すると公表しています。

続き本誌をお読みください。