北浦通水に関する公開質問状(回答)
NPO法人霞ヶ浦アカデミー(所在地:行方市)は、大井川茨城県知事に宛てて「北浦への通水についての質問状」を送付し、2024年9月12日に回答を頂きました。
霞ヶ浦導水事業に関連しての北浦への通水について、県議会において柗田議員より質問があり、県は意見を国に伝えると答弁しました。私たちは、霞ヶ浦導水事業は多額の費用を必要とするにもかかわらずその効果が疑わしいことから中止すべきと考えています。
茨城県知事からの回答は以下でした。
1. 国に意見を伝えましたか。まだの場合、伝える予定はありますか。
県は、「議員ご提案の内容につきましては、事業主体である国へもお伝えしてまいります。」と答弁しておりますので、議員ご提案の内容を国へ伝えております。
2. 伝えた、あるいは伝える際の、相手の部署はどこですか。
国土交通省関東地方整備局霞ヶ浦河川事務所及び国土交通省関東地方整備局霞ヶ浦導水工事事務所です。
3. 伝えた、あるいは伝える内容は何ですか。
令和6年第2回定例会6月 10 日の柗田県議からの一般質問及び政策企画部長答弁の内容です。
4. 県は北浦への通水が必要と考えていますか。
北浦への通水は、北浦の管理者かつ霞ヶ浦導水事業の事業主体である国が事業主体となることから、「必要となる施設の整備費用の整理」、「多くの農業用取水施設が設置されている巴川を流れる過程で、浄化用水が農地に流れても北浦まで届くかの確認」、「西浦への導水量減少に伴う西浦の水質浄化への影響評価」などの課題の解決を含め、国が主体となり整理がなされたうえで、必要性を判断したいと考えております。
5. 北浦への通水の浄化効果と費用はどの程度と見積もっていますか。
県では、浄化効果と費用の見積もりはしておりません。
霞ヶ浦導水事業に関する資料
・霞ヶ浦導水事業に関して、海夫通信 no.33 , 海夫通信 no.45に特集を掲載しています。
・海夫通信 no.16 では水問題に関する全国組織「水郷水都全国会議」内で採択された「霞ヶ浦導水事業の中止を求める決議」について紹介しています。
・当会の創業メンバーの浜田篤信氏(現在当会監事)の著書「水資源開発事業と生物多様性保全: 霞ヶ浦導水事業の生物多様性影響評価研究報告書(Amazon,1,426円)」では「霞ヶ浦導水事業」の那珂川の生態系や漁業への影響を2009年3月から2018年3月の10年間にわたって調査した成果が取りまとめられています。